色んな風景写真を撮る中で、僕はどちらかというと多くの人が注目する場所や風景はあまり好きではない。
もちろん依頼を受けて撮影する場合は、仕事なのでそれを遂行するのみなのだが、趣味で撮る場合、どうしても自分ならではの構図や着眼点を表現したいし、誰もが同じアングルで撮る場所で、他の方と同じように撮っても自分自身は何も楽しくはないのだ。
もちろん、時間帯や天候による表現の違いはあるかとは思うが、Googlemapなどで事前に話題の場所のアングルなどを鑑みて、他の方とそんなに違わない作品になるな…と感じたら、どれだけ話題になっていても手を引いてしまう
もちろんそれは同等の条件下で、人との違いを生みだせない自分の実力不足だと認識している
前に風景や構図のストライクゾーンについて書いたことがある
話題になる場所は、このストライクゾーンが広いため、多くの人が殺到する
そして、同じような構図の写真が量産される
別にそれは撮影者本人が満足ならば良いことなのだが、僕は常に新しい構図、新しい発見をしたい…
だから、こんなへそ曲がりなことを書いているのだ
で、ここからが本題なのだが、僕は普段当たり前に見ている風景の再発見！を大事にしている
今、当たり前にある風景は、未来永劫続くのではなく、今しか見れないものもでありながら、時には変わらず昔を懐かしめるものなんだよと
そして、その風景は時に特別なもののように感じさせてくれる風景なんだよと
そういうテーマで見ると、時間帯や季節、天候などの要素で普段見ている風景も情緒あふれるものに変貌する
僕はやっぱりそういう写真が撮りたい
今回そんなテーマで、夜の住宅街を雨の中、散歩をしてみた。
失礼な話、昼に見れば古い飲食店だなーぐらいに感じるお店も、雨天の夜には情緒あふれる味のあるお店へと変貌する。
実際、暖かみのある昔からあるお店さんである
街灯とミラー
マンションの駐輪場に倒れている自転車
居酒屋の提灯
この場所を知らない人にとっては、単純な街のスナップ写真
一方で、撮影場所の近所の人にとっては日常の風景、見方を変えたら、こんなに違うのか！？となる人がいれば、いや、いつも通りだよと思う人も
また、この土地を離れた人には懐かしい風景
感じ方はそれぞれ…
写真を通じて、外に出る楽しみ、季節の楽しみ、そこに住む楽しみを伝えたい僕にとっては、街歩きのスナップ写真を撮っていくことが今重要なテーマになっていたりします